Patreon の手数料は 10% と聞いていたのに、入ってきた額を見て首をかしげた人がこの題で調べに来ます。そう感じるのは計算違いが原因というより、表に出ている率が 1 本で、その下にもう 3 本の手数料が並んでいるからです。率の内訳を書かない比較が嫌いなので、ここでは Patreon の公式ヘルプに書いてある 4 つの手数料を、1 つずつ順番にほどいていきます。電卓は横に置いておいてください。
表は横に動かせます →
サービス 手数料 振込手数料 振込の時期 NEOFANS 売上の17%(決済の手数料も含む) 1回200円(クリエイター負担・税込) 月末締め・翌々月の末日に振込 myfans 一般25%・プレミアム16.5% 通常330円・エクスプレスは330円+申請額の10% 一般は1日〜末日の申請分が翌々月25日 Fantia 12.5%(税込)・実写カテゴリは17.5% 330円(クリエイター負担) 翌月10〜25日の申請分が翌々月10日に送金 pixivFANBOX R-18投稿設定で12.9%・投稿しない設定で10% 銀行¥30,000未満¥200・以上¥300、PayPal無料 毎月20日から5営業日以内に自動振込 DLsite 売上還元率は最大80%(サイト上の表記) 国内金融機関への送金手数料はDLsite負担 月末締め・翌月20日に送金
PR NEOFANS
公式に記載のある項目 6 / 6
手数料 売上の17%(決済の手数料も含む) 振込手数料 1回200円(クリエイター負担・税込) 振込の時期 月末締め・翌々月の末日に振込 NEOFANS を見る
myfans
公式に記載のある項目 5 / 6
手数料 一般25%・プレミアム16.5% 振込手数料 通常330円・エクスプレスは330円+申請額の10% 振込の時期 一般は1日〜末日の申請分が翌々月25日 公式サイトを見る
Fantia
公式に記載のある項目 4 / 6
手数料 12.5%(税込)・実写カテゴリは17.5% 振込手数料 330円(クリエイター負担) 振込の時期 翌月10〜25日の申請分が翌々月10日に送金 公式サイトを見る
pixivFANBOX
公式に記載のある項目 4 / 6
手数料 R-18投稿設定で12.9%・投稿しない設定で10% 振込手数料 銀行¥30,000未満¥200・以上¥300、PayPal無料 振込の時期 毎月20日から5営業日以内に自動振込 公式サイトを見る
DLsite
公式に記載のある項目 4 / 6
手数料 売上還元率は最大80%(サイト上の表記) 振込手数料 国内金融機関への送金手数料はDLsite負担 振込の時期 月末締め・翌月20日に送金 公式サイトを見る
表とカードは各社の公式ページの記載(2026年10月27日確認)から作っています。「記載なし」は公式に書かれていない項目です。1 位は編集部のおすすめ、2 位以下は記載のある項目の数の順です。
Patreon の 10% は運営の取り分で、ほかに 3 つかかる
Patreon で引かれるのは、運営の率と決済・換算・出金の 4 つです。
Patreon の新規クリエイター向けの手数料のページ とプランのページ (確認日 2026年10月27日)に書いてあるものを、引かれる順に並べるとこうなります。
運営の手数料(標準 10%・+税。単品販売はプランに応じて 5%〜12%・+税)
決済の手数料($3 を超える支払いで、カード・Apple Pay は 2.9% + $0.30)
通貨の換算の手数料(受け取りと違う通貨で払われたとき 2.5%)
出金の手数料(PayPal は送金額の 1%、Stripe 経由の銀行振込は 1 回 $0.25)
10% という数字がよく出回るのは、いちばん上の行だけを切り取って話しているから。それだけのことです。
Patreonヘルプの新規クリエイター向け手数料の記事。出典:Patreon 公式ページ (2026年11月2日撮影)
8% のプランはもう選べない?
2025 年 8 月 4 日より後にページを公開した人は選べません。
Patreon のプランのページ では、その日より後に公開したクリエイターは標準 10% のプランで、旧プランの Pro 8%・Pro + Merch 11% は新規では選べないとされています。古い紹介記事やまとめ動画で「Patreon は 8% から」と覚えた人ほど、ここで最初にずれる。
もう 1 つ、旧プランのまま続けている人にも関係する一文があります。旧プランでもページを非公開にすると、再公開したときに標準プランへ移る、と同じページに書いてあります。休止のつもりで非公開にしたら、戻ったときに率が変わっていた、という順番で効いてくる話なので、旧プランの人ほど覚えておいてください。
「+税」は何のこと?
公式のプランの表記に、10% の後ろに「+税」と付いています。
率の比べ物をするとき、この 2 文字を落とすと、Patreon を実際より軽く見積もることになります。何の税がいくら乗るかは、私の手元の公式の記載からは数字で拾えていません。分からない数字は書かない。なので、ここでは「10% ちょうどでは終わらない」とだけ押さえておきます。
決済の手数料は 2.9% に $0.30 が乗る
ファンがカードで払うと、2.9% と $0.30 が別にかかります。
Patreon の手数料のページ では、$3 を超える支払いの決済手数料は、カードと Apple Pay が 2.9% + $0.30。米国の外から PayPal・Venmo で払われると 3.9% + $0.30 です。ファンがどの払い方を選ぶかで、こちらに残る額が変わる。
ここが効きます。
$0.30 は、安いプランほど重くなる
固定額は、値段が低いほど率に直したときの重さが増えます。
2.9% の方は値段に比例するので、高いプランでも安いプランでも同じ割合です。ところが $0.30 は値段に関係なく 1 回の支払いごとに乗るので、月額を低めにして人数で稼ぐ作りのページほど、売上に対して引かれる割合が膨らんでいきます。率だけを見て「Patreon は安い」と判断した人が、少額のプランを並べてから気付くのがこの列です。
円に直した具体の額は、ここでは出しません。ドルと円の比率は日によって動くので、固定の円で書いた瞬間に、その数字は嘘になります。
固定額の手数料は、率の表には出てこない。だから一番見落とされます。
PayPal で払うファンが多いとどうなる?
決済の率が 2.9% から 3.9% に上がります。
これは米国の外の PayPal・Venmo の話として公式に書かれています。日本のファンがどちらで払うかは、こちらでは選べません。で、選べないものは、悪い方で見積もっておく。現場ではその方が後で慌てずに済みます。
円で受け取る人に効くのは、換算の 2.5%
受け取りと違う通貨で払われた分に、2.5% がかかります。
Patreon の手数料のページ の書き方は「受取通貨と違う通貨での支払いには 2.5% の通貨換算手数料」です。たとえば受け取りを円にしていて、海外のファンがドルで払えば、その支払いはこの条件に当たるはずです。逆に、ファンと受け取りの通貨がそろっていれば、この行はかかりません。
正直に言うと、日本で売る人にとって一番やっかいなのはこの列です。
率そのものは小さく見えます。ただ、決済の 2.9% + $0.30 と運営の 10% に重なって乗ってくるので、ファンの国がばらけているページほど「どの支払いにどの手数料が何本乗ったか」を後から追う作業が増えて、月末に通帳と管理画面を突き合わせる時間がどんどん長くなっていきます。
確定申告のときにも、ドルと円は効いてくる
売上がドル、入金が円だと、帳簿にどちらで書くかの話が毎月出てきます。
手数料とは別の手間ですが、時間は同じように取られます。ドル建ての売上を円で書く手順は、同じドル建ての OnlyFans の確定申告の記事 に置いてあります。考え方はそのまま使えます。
Patreon の換算の 2.5% は「通貨が違う支払い」にかかるもので、受け取りを円にしたから必ずかかる、という書き方ではありません。自分のページのファンがどの通貨で払っているかを、管理画面の売上の内訳で見ておくと、この列が自分に関係あるかどうかがすぐ分かります。
出金の手数料は、受け取り方で変わる
PayPal なら送金額の 1%、銀行振込なら 1 回 $0.25 です。
Patreon の手数料のページ では、PayPal への出金手数料は送金額の 1% で、最低 $0.25・上限 $20.00。出金は $10 から。Stripe 経由の銀行振込は 1 回 $0.25 です。
PayPal と銀行振込、どちらが軽い?
金額が大きいほど、1 回いくらの銀行振込の方が軽くなります。
PayPal は率なので、出す額が増えるほど手数料も増えます(上限はあります)。銀行振込は回数で決まるので、まとめて出せば 1 回分で済む。ここは日本のサイトの振込手数料と同じ考え方です。ただし Patreon の場合、出金した先でさらに円に替えるなら、その先の手数料は Patreon の表の外の話になります。そこまでは私の手元の公式の記載に入っていないので、自分の口座や PayPal の条件で見てください。
まとめて出す。
回数を減らすだけで、固定額の手数料は素直に減ります。手数料の 1% より、こういう段取りの方が月末の手元には効く、というのが私の持論です。
率で並べると、Patreon の 10% はたしかに低い
運営の率だけなら、Patreon の 10% は日本のサイトより低めです。
ここは隠しません。下の表は、各社の公式ページの記載を、率と固定額のまま並べたものです。円の試算はしていません。
NEOFANS
表は横に動かせます →
サイト 売上から引かれる率 決済・換算 振込・出金 Patreon 標準 10%(+税) 2.9% + $0.30、通貨が違えば 2.5% PayPal 1%・銀行 1 回 $0.25 17%(決済込み) 決済は 17% の中・ファン側 0% 1 回 200 円・月 1 回 myfans 一般 25% 購入手数料はファンが負担 1 回 330 円 pixivFANBOX R-18 なし 10%・あり 12.9% ファンはコンビニ決済のみ 120 円 3 万円未満 200 円・以上 300 円
出典は Patreon 、myfans の手数料のページ 、pixivFANBOX の手数料のページ (いずれも確認日 2026年10月27日)。NEOFANS は公式の記載です。
pixivFANBOXヘルプの手数料説明ページ。出典:pixivFANBOX 公式ページ (2026年11月2日撮影)
列の数が違う
Patreon は 1 行に手数料が 4 本、NEOFANS は 2 本です。
率の数字だけ比べると、17% は 10% より重く見えます。実際、運営の取り分そのものは NEOFANS の方が大きい。そのうえで NEOFANS の公式の記載では、決済の手数料もこの 17% の中に入っていて、ファン側の決済手数料は 0%、ファンは表示価格だけを払います。値段は円で決め、振込は 1 回 200 円。手元は売上の 83% から振込手数料を引いた額で、1,000 円売れたら 830 円、と暦を見なくても電卓 1 回で出ます。
1,000 円売ったときに手元に残る金額(NEOFANS 830円(手数料170円)・myfans チップ1,000円で一般750円・プレミアム835円・DLsite 販売価格1,000円で660円(卸600円+税60円)。2026年10月27日確認・各社の公式ページの記載から)
Patreon の同じ図を描けないのは、$0.30 と換算の 2.5% がファンごと・日ごとに変わるからです。描けないこと自体が、Patreon の手数料が「高く感じる」いちばんの理由だと私は思っています。
売れてくると、NEOFANS の率は下がる
前の月の NEOFANS での売上が 300,000 円以上ならその月は 15%、1,000,000 円以上なら 14% です。
専属契約は要りません。数えるのは NEOFANS の中の売上だけなので、始めた月は 17% から。月 300,000 円を続けて売っている人なら、手元は 15% で 254,800 円になります。これは公式の記載どおりの試算です。
NEOFANS の弱い列も書いておく
始まったばかりで、作者もまだ多くありません。
Patreon のように、サイトの中を歩いてきた海外のファンにたまたま見つけてもらう、という期待は今は持ちにくいです。振込も月末締めの翌々月末で(末日が銀行の休業日なら翌営業日)、早い方ではありません。告知を自分の X で回せる人向けの場所、と考えておくのが正直なところです。
NEOFANSのホーム画面とステージで歌うアニメ調キャラ。出典:NEOFANS 公式ページ (2026年10月19日撮影)
それでも、日本のファンに円で売るなら、私は NEOFANS に登録します。率の数字が 1 本で、決済も換算も考えなくていい。月末の突き合わせの時間が減るのは、手数料の差より効くことがあります。専属の条件も無いので、Patreon を続けたまま並べて出せます。
Patreon を続けるかどうかは、ファンの国で決まる
ファンの多くが海外なら、Patreon の列はそのまま強みになります。
ドルで払うファンが中心なら、受け取りをドルにしておけば換算の 2.5% は避けやすく、運営の 10% は表の中で一番低い。この場合、Patreon が高いとは私は思いません。
ファンの多くが日本にいるなら話は逆です。決済の $0.30 と換算の 2.5% が、日本のファンの支払い 1 回ごとに乗ってくる可能性があって、しかもそれがいくらになるかは為替次第。円で値段を付けて円で受け取れるサイトの方が、毎月の手元が読みやすい。
成人向けのページなら、条件も見ておく
Patreon にも成人向け(Adult)ページの決まりがあります。
Patreon の AI と成人向けのページ では、成人向けページで AI 生成の人物はイラスト・アニメ調なら可、写実的な AI 人物は実在の本人が明示の同意を記録している場合だけ可。年齢のページ では、成人向けのクリエイターは 18 歳以上の本人確認が要るとされています(確認日 2026年10月27日)。手数料とは別の列ですが、移るかどうかを決めるときには同じ机に並べてください。
日本のサイトどうしの比べ方は、ファンクラブサイトの比較 と、円建てで比べた OnlyFans の日本の代わりの記事 に置いてあります。
今日やることは、自分の通貨と出金方法を 1 行書くこと
今日は、ファンが払っている通貨と自分の出金方法を、紙に 1 行書いてください。
「ファンはドル中心・受け取りはドル・出金は銀行」なら、Patreon の手数料は 10% と決済と 1 回 $0.25 でほぼ読めます。「ファンは日本中心・受け取りは円・出金は PayPal」なら、4 本ともかかる可能性がある。この 1 行で、自分にとって Patreon が高いのかどうかが決まります。
書いたら、Patreon の手数料のページ の、自分に当たる行だけを見る。
それで十分です。
よくある質問
Patreon の手数料は今いくらですか? 2025 年 8 月 4 日より後にページを公開した人は標準 10%(+税)で、このほかに決済・通貨の換算・出金の手数料がかかります。
今から Patreon で 8% のプランを選べますか? 選べません。旧プランの Pro 8%・Pro + Merch 11% は、2025 年 8 月 4 日より後の新規クリエイターは選べないと公式に書かれています。
Patreon の決済手数料はいくらですか? $3 を超える支払いで、カード・Apple Pay は 2.9% + $0.30、米国外の PayPal・Venmo は 3.9% + $0.30 です。
円で受け取ると必ず 2.5% かかりますか? 必ずではありません。公式の条件は「受取通貨と違う通貨での支払い」なので、ファンが払う通貨と受け取りの通貨がそろっていればかかりません。
Patreon と NEOFANS を同時に使えますか? NEOFANS の側は専属や独占の条件が無く、他のサイトと並行して売れます。Patreon 側の決まりは、自分のページの規約で見てください。
この記事の情報は 2026年11月3日 時点の各社の公式ページの記載をもとにしています。